真空の聲、静謐の旋律
β:巡り音の箱 −後書−
βルートの番外編なのに、番外編だけで400字詰原稿用紙110枚分に相当するという外道をやりました。申し訳ありません。
今回のエピソードが時系列上βルート最後のエピソードになります。この後の話を書くことはないと思います。
「これが最後」と思うとあれもこれもと突っ込む悪い癖が出たのと、αルートで解決できなかった諸々のことを片付けていこうと思ったら まさかの100枚超え になりました。
この後北の小国の復興はどうなったかと言うと、温泉が発掘されまして療養地として発展していきます。なので北に永住したふたりはお風呂入り放題です。ふたりが永住することになったのは、やっぱり不定期な期間限定ショップじゃなくてちゃんと店舗でいつでも道具を買える方が便利だよね、ということと本格的に復興に貢献したいという願いからです。
このβルートは自分の過去と向き合うこと、受け入れること、乗り越えていくことがテーマです。過去は変えられないし消すこともできないので、面倒でも大変でも乗り越えていくしかないのです。
あとは割と散々ながくぽ救済エピソードです。愛しい人を奪えもせず、求められることもなく、目の前でただ壊れていくのを見守るだけで、最後は自分の腕をすり抜けていくとかどんだけひどい仕打ちでしょうか。今回でしあわせにしてあげられたかなあと思います。
「真空の聲、静謐の旋律」は執筆期間そのものは本編・番外編含めて3カ月程度なのですが、そもそもの発端が何年も前であることと、3カ月で今までにないほどの執筆量だったため、とても濃厚なお付き合いとなりました。このエピソードでこの作品から卒業するのがとても寂しい気持ちです。
文字数を減らそうと会話メインにしてみたものの、結局100枚オーバーとかいう番外編としてはありえないボリュームになってしまいました。もしこの作品のどこかで少しでもニマニマしていただけたのなら幸いです。
最後まで読んで下さって、本当にありがとうございました。
2015.03.14
Happy Whiteday!
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